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阿部 雄太; 大高 雅彦; 岡崎 航大*; 川上 智彦*; 中桐 俊男
Proceedings of 2019 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2019) (Internet), 7 Pages, 2019/05
制御材に炭化ホウ素(BC)を用いている原子炉(福島第一原子力発電所等)では、酸化物の約2倍の硬度を持つホウ化物が生成されているため、金属,酸化物及びホウ化物を判別しながら燃料デブリを取り出すのが効率的である。本報告は、レーザー誘起ブレークダウン分光法(LIBS)を用いた元素分析を用いて、金属,酸化物及びホウ化物を判別し、硬度計測方法への適用性を評価した。BWRの炉心溶融・移行挙動を解明するためのプラズマ加熱試験体(CMMR試験体)を用いた。測定は、EPMAによる試験体表面の元素マッピング情報および半定量情報を基に測定箇所を選定した後に、LIBS計測結果とビッカース硬度を比較した。その結果、Zrの結合状態に由来するLIBS蛍光発光強度の変化が確認され、材料硬度評価手法への応用が示唆された。
有阪 真; 木村 貴海; 永石 隆二; 吉田 善行
Journal of Alloys and Compounds, 408-412, p.1307 - 1311, 2006/02
被引用回数:6 パーセンタイル:42.74(Chemistry, Physical)時間分解レーザー誘起発光分光法を適用し、高濃度塩化リチウム(LiCl)水溶液中の3価キュリウムの化学種と配位状態を調べた。3価キュリウムの発光寿命及び発光スペクトルから、その第1配位圏中の水分子数()と化学種の分布をそれぞれ決定した。さらに、化学種の分布に基づき、第1配位圏中の塩化物イオン数()を算出し、配位数(+)を評価した。LiCl濃度が6M以下の領域では、3価キュリウムの第1配位圏は水分子のみによって占められており、配位数は一定であることを明らかにした。6M以上の領域では、3価キュリウムが塩化物イオンと内圏錯体を生成していることを明らかにし、特に、10M以上の領域では、トリクロロ錯体及びテトラクロロ錯体が生成していることを見いだした。また、その配位数は6Mから10Mの領域では一定であったが、10M以上の領域ではLiCl濃度の増加に伴い減少することを見いだした。高濃度LiCl水溶液中におけるこのような配位数の減少はランタノイドでは見いだされておらず、アクチノイド特有の現象と考えられる。
有阪 真*; 木村 貴海; 菅沼 英夫*; 吉田 善行
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 255(2), p.385 - 389, 2003/02
被引用回数:5 パーセンタイル:36.81(Chemistry, Analytical)塩化リチウム-水/アルコール混合媒体を用いる陰イオン交換(AG 1X8樹脂)系におけるEu(III)のクロロ錯形成を時間分解レーザー誘起発光分光法により評価した。Eu(III)のクロロ錯形成は、塩化リチウムまたはアルコール濃度の増加に伴い溶液相と樹脂相の両相で促進された。アルコール濃度の増加による錯形成促進効果はメタノールよりエタノールの方が顕著だった。溶液相では観察されなかった陰イオン錯体が樹脂相では見いだされ、樹脂相の化学環境はEu(III)のクロロ錯形成にとって特異な反応場を提供することがわかった。Eu(III)の陰イオン交換樹脂への吸着挙動は主に樹脂相の化学環境に支配され、Eu(III)は、吸着過程を通じて錯陰イオンを形成することを見いだした。
有阪 真*; 木村 貴海; 菅沼 英夫*; 吉田 善行
Radiochimica Acta, 90(4), p.193 - 197, 2002/05
被引用回数:14 パーセンタイル:65.6(Chemistry, Inorganic & Nuclear)塩化リチウム-メタノール水混合溶媒を用いる陰イオン交換分離系におけるEu(III)とCm(III)の樹脂相での存在状態を解明するために、時間分解レーザー誘起発光分光法を適用した。発光寿命測定により決定した内部水和数及び発光スペクトルの解析からイオンの存在状態を評価し、(1)Eu(III)とCm(III)の内圏型クロロ錯形成は塩化リチウム及びメタノール濃度の増加により促進されること、(2)両イオンともに溶存種に比べて吸着種の方がより高次の内圏型クロロ錯体であること、(3)Eu(III)に比べCm(III)の方がより高次の内圏型クロロ錯体を形成しやすいことを明らかにした。以上の結果はそれらの分配係数()とも良い相関を示し、Eu(III)とCm(III)のは(1)と(2)によって増加し(3)によってその相互分離が達成されることを見いだした。
有阪 真*; 木村 貴海; 菅沼 英夫*; 吉田 善行
Radiochimica Acta, 89(8), p.593 - 598, 2001/08
被引用回数:11 パーセンタイル:61.99(Chemistry, Inorganic & Nuclear)f元素の陽イオン交換挙動におけるアルコールの役割について調べた。発光寿命測定による溶液及び樹脂中におけるM(III)[M=Eu, Cm]の内部水和数の決定、並びにそれらの分配係数の測定により、第1配位圏の水和状態と分配係数との相関について検討した。メタノール添加により、M(III)は溶液中の塩化物イオンに比べ樹脂中のスルホン基とより強く相互作用し、その結果、分配係数が増大することを明らかにした。
岡崎 航大*; 川上 智彦*; 阿部 雄太; 大高 雅彦; 佐藤 一憲
no journal, ,
レーザー誘起ブレークダウン分光法(LIBS)を燃料デブリ内の金属ホウ化物や金属酸化物の材料硬度評価への応用を検討するためCMMR試験体を用いて、LIBS及び硬度計測を実施した。その結果、Zrの結合状態に由来するLIBS蛍光発光強度の変化が確認され、材料硬度評価手法への応用が示唆された。